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千石 ウナギ整骨院のお知らせ

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迷惑メール添削講座

久しぶりに迷惑メールをもらいました。
これです。↓

『誕生日おめでとう！21歳になったんだっけ？
　俺が21の時は個人でもグループでも仕事が増えてきて必死だったな。。。って、俺の話はどうでもいいかｗ
　とにかく俺が出来ることは何でもしてやるから、お前も一つ一つしっかり仕事こなして頑張れよ！
　潤』

　どうやら知らぬ間に私は若返っていたようです。黒ずくめの男たちに薬でも飲まされたのでしょうか。真実はいつも一つです。

　といいますか…潤よ。色々間違っているぞ。おそらくこの設定は，けっこう年上の潤くんが２１歳になった私に対して祝辞を送ってくれたものでしょう。しかしまぁ，こんなことを自分から，しかも誕生日に言ってくる人は基本的に頼りになりません。いきなり自分の話なんかしてますし。うん，ごめん，聞いてない。この文章を振り返ってみると，潤がいかに自分本位かがわかります。
 
『誕生日おめでとう！21歳になったんだっけ？
　俺が21の時は個人でもグループでも仕事が増えてきて必死だったな。。。って、俺の話はどうでもいいかｗ
　とにかく俺が出来ることは何でもしてやるから、お前も一つ一つしっかり仕事こなして頑張れよ！』
 
　潤が自分のことを述べている部分を赤くしました。一応，俺の話はどうでもいいかwと断りを入れていますが，笑いを誘うでもなく参考になることを言うわけでもなく，何にもならないことを言って自分で「w」と笑っています。(しかも２１歳過ぎた大人が「w」を使うのも個人的にはいただけない…品位を問う)
 
　ではここを，受け取り手を励ます文書にしてみましょう。これは自由度が高いですが，例としてこんなものはいかがでしょう。一応，潤の言葉を少し残します。

『誕生日おめでとう！21歳になったんだっけ？
　仕事の調子はどう？きっと大変に思うことも多くなってきたんじゃないかな。
　とにかく俺が出来ることは何でもしてやるから、お前も一つ一つしっかり仕事こなして頑張れよ！』

　ごめん潤，「仕事」しか残らなかった。少なくとも会話の素材は誕生日を迎えた相手なので，慮る言葉を選ぶのが良いでしょう。

　次に，年齢についてです。「21歳になったんだっけ？」は失礼。年齢に自信がないのは仕方がないにしても，それなら別に明記しなくて良いのではないでしょうか。20歳でも22歳でもおめでとうに変わりはないですから。
　そして何より最後の一文。「とにかく俺が出来ることは何でもしてやるから、お前も一つ一つしっかり仕事こなして頑張れよ！」うん。うるせぇしかでてきません。
　まず「とにかく」の使い方。「とにかく」は，どのような条件であれ〇〇しようという場面(例：間に合うかわからないけれどとにかく行ってみよう)で使います。また，「俺に出来ることは何でもしてやる」…言い方が恩着せがましくて嫌いですが，ここは頼る相手として自分を選んでほしいという潤の本心(多分)を尊重して添削は浅めにします。
 
『誕生日おめでとう！
　仕事の調子はどう？きっと大変に思うことも多くなってきたんじゃないかな。
　俺に手伝えることがあったら遠慮なく話してくれ。お前も一つ一つしっかり仕事こなして頑張れよ！』

　まだ許しません。「お前も一つ一つしっかり仕事こなして頑張れよ！」も偉そうなのでいじりましょう。年上であることや立場が上であることは偉そうにして良い理由にはなりません。潤よ，思い上がるな。
 
『誕生日おめでとう！
　仕事の調子はどう？きっと大変に思うことも多くなってきたんじゃないかな。
　俺に手伝えることがあったら遠慮なく話してくれ。
　焦らず一つ一つ頑張って，仕事もプライベートも充実した一年を過ごせるといいな。』
 
　まあまあかな。最低でも失礼ではなくなった。あとはちょっとトッピングして…
 
(潤くんのもともとの作文)
『誕生日おめでとう！21歳になったんだっけ？
　仕事の調子はどう？きっと大変に思うことも多くなってきたんじゃないかな。
　とにかく俺が出来ることは何でもしてやるから、お前も一つ一つしっかり仕事こなして頑張れよ！』
 
(推敲を加えた潤くんの作文)
『誕生日おめでとう！元気にしているか？
　仕事の調子はどう？きっと大変に思うことも多くなってきたんじゃないかな。
　俺に手伝えることがあったら遠慮なく話してくれ。
　焦らず一つ一つ頑張って，仕事もプライベートも充実した一年を過ごせるといいな。応援してるぞ！』

　こんな感じでいかがでしょう。潤くんの迷惑メールは悪くない素材でした。次回作を楽しみにしています。

2019年4月22日 17:50

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