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千石 ウナギ整骨院のお知らせ

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【一考】血を吐きながら続ける悲しいマラソン

昔の特撮番組『ウルトラセブン』でこんな話がありました。
 
 
 
度重なる侵略者との戦いのために防衛軍は遂に
惑星もろとも破壊できる威力を持つ兵器を開発します。
 
 
それを他の惑星に撃ち込んで威力を試す使用実験をしようという場面で
ウルトラセブンである青年モロボシ・ダンは兵器の危険性を指摘します。
 
 
「地球を守るためなら何をしてもよいのですか」と。
 
 
しかし軍は聞きません。彼らの考えはこうです。
 
 
「今の我々の力では守り切れないような
強大な侵略者が現れた時のために超兵器が必要なのだ。
もし侵略者がそれを上回るものであれば,
我々はまた更に上をいく超兵器を作ればよい。」
 
 
それに対し,ダンはつぶやきます。
 
 
「それは,血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ。」
 
 
 
  ~~~~~~~~~~~~~~~~~
 
 
 
終わりが見えないものほど怖いものはないかもしれません。
 
 
怪獣が出てきて街が壊されるわけではありませんが,
退治の方法が定まらないウイルスに翻弄される今の状態は
ときに怖い考え方を人の中に住まわせているように思います。
 
 
・人によって意識の差が見られる感染対策
・明確な方針が示されない政府の動向
・なかなか進まないワクチン接種 など
 
 
うまくいかない!と苛立ち,
どうなるんだろう…と不安になり,
 
 
自分の心を平常に保つために
それを何かで発散したくなる人もいるでしょう。
 
 
カラオケをする,美味しいものを食べに行く,
遊園地で騒ぐ,旅行をする・・・etc
 
 
しかし平時ならできていた手段が軒並み
やろうと思えばできるけれどやるとひんしゅくを買うもの
になってしまいました。
 
 
悪事なわけでないのにやると叩かれる。なら叩いているのはだれか?
 
 
それは,自分の心を平常に保つための発散の手段が
「他人を叩くこと」な人たちかもしれません。
 
 
しかも我慢が美徳になりやすい日本の習慣にウイルス問題が乗っかり,
錦の御旗を掲げたかのように嬉々として,
時には過ぎた言葉で人を叩く。
 
 
彼らが悪いと言いたいわけではありません。
終わりの見えないものへの漠然とした恐怖が
彼らをそうさせている面もあるとは思います。
 
 
ただこういうときこそ,
 
 
今自分のやろうとしている行動,言おうとしている言葉が,
本当に正しいことなのか?
誰かを不用意に傷つけないか?
未来の自分のためになるのか?
 
 
ちょっと立ち止まって
発散とは異なる方法をのんびり考えながら
心だけでも平穏になりたいものです。
 
 
せかせかと働くことが好ましいとされていたはずの世界で
珍しく今,動かないことが奨励されているのだから。
 


【コレ書いた人】
千石ウナギ整骨院の冨島渉
 
冒頭の話,特撮ファンからしたら
ベッタベタのベタな話をしてしまった感じです。
 
「終わりがない」ことに対して
「進めていく」ではなく「止まってみる」ことを
すすめてみたいがために引き合いに出してしまいました。
 
ちなみに私は,ギエロン星獣の顔が苦手です。

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