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千石 ウナギ整骨院のお知らせ

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構造と特技のお話

※最後の最後にちゃんと人間の話をします。

山形県のある水族館でアザラシの赤ちゃんが生まれました。
アザラシというと,歌手の嘉門達夫さんが「オリビアを聴きながら」を替え歌にした一節が思い出されます。
太ったトドが  こんなにも  浮くとは思わずにいた
セイウチ オットセイ  いいえアザラシよ
アシカと間違えないで
もう,原形がわかりません。オリジナルが脳内再生できる方だけ笑ってください。

そんなことはいいとして,今日はアザラシとアシカの違いについてお話しします。
はい。左がアシカで右がアザラシです。全然違いますね。逆にどこが似てるというのでしょうかと言いたくなるくらいで,水陸両用だという点くらいしか共通点が見当たりません。(そんなこと言ったらズゴックも同じ並びじゃないかと言われてしまいそうですが)
耳が違ったり毛が違ったり前後の足の形が違ったり,それはもう枚挙にいとまがないわけです。しかしこのブログは一応整骨院のブログ。たまにはそれなりにそれっぽい話をしたいところです。
大きなポイントは,主な推進力を前と後ろのどの脚に頼っているか,です。
アシカの脚は,前足が大き発達しています。アシカショーを見たことがある方はわかるかもしれませんが,彼らは前足を非常に器用に使います。左右の脚でボールを挟んで持つこともできます。また,前足で踏ん張り頭と尾を上げV字ポーズを取ることができます。
水中ではこの前脚が主な推進力となります。平泳ぎの選手がスタートで飛び込んだ後に水中で頭上から足に向かってギュンっとひとかきするように,両前足で水をかいて進みます。その際,後ろ足で舵取りをします。
対してアザラシは後ろ足を使って水中で前進します。短い前足は身体にピタリと付け,左右の後ろ足をパタパタ振りながら泳ぎます。哺乳類ですが魚に少し近い泳法です。陸上での活動能力はかなり低いです。大きな前足で実はなかなかの速度で歩けるアシカに対し,アザラシは芋虫みたいになります。あの前足ですから。
ではアザラシの構造は彼らに何の利益を与えているか。それは潜水能力です。潜水能力の理由にはまだ謎が多いそうですが,長時間水中に済むアザラシには陸上での運動能力は不要で,水中で細かい動きをするためにあの姿が最適だったということです。
 
さて人間。よく,こんなに肩が凝るなんて!頭が大きすぎるんだ!神様の設計ミスだ!といって笑いをとることがありますが,もし頭が小さかったら脳の容量も縮小し,人間の能力も退縮してしまう。四足歩行を捨て手を使うことを覚えた人間はそれによって脳を急速に巨大化させ,それを入れるための頭蓋骨も大きくなり,首から上が重くなり,さらに大量の血液を上に送るため血圧を上げた。確かに不都合も多くなりましたが,これはこれで最適解だったといえるでしょう。要は,付き合い方なのでしょうね。。。

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